甲状腺刺激ホルモン(TSH)

基準値

0.350~4.94μIU/mL

解説

● 甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、脳にある下垂体前葉という場所から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌を促すタンパク質です。甲状腺に異常がみつかったとき、最初に測定されます。

甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、脳の視床下部から分泌される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)により分泌が促進され、甲状腺ホルモン(T3,T4)により分泌の抑制を受けます。

甲状腺刺激ホルモン(TSH)は甲状腺にある細胞に結合して、甲状腺におけるヨウ素のとりこみや、甲状腺ホルモン(T3,T4)の分泌などを促進する働きをもちます。

高値のときに疑う疾患

原発性甲状腺機能低下症、クレチン症、下垂体性TSH産生腫瘍、異所性TSH産生腫瘍、慢性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎 など

低値のときに疑う疾患

甲状腺機能亢進症、バセドウ病、亜急性・無痛性甲状腺炎の急性期 など