120~219 mg/dL
● 総コレステロール(T-Cho)は、脂質代謝の代表的な指標の一つです。
コレステロールは、身体の中に広く分布しており、細胞を構成する細胞膜やステロイドホルモンの材料として利用される重要な物質です。
血中のコレステロールは、食物からの供給は3割程度で、大半は肝臓で生合成されます。肝臓から末梢へのコレステロールの供給はおもにLDL-コレステロールの形で運ばれ、逆に末梢から肝臓への転送はHDL-コレステロールの形で行われます。
総コレステロールは、肝臓での生合成障害、血中リポ蛋白の代謝異常、腸管での吸収障害などで異常値を呈します。
なお、上限値の219mg/dLは、将来予想される心筋梗塞などの動脈硬化性疾患を防ぐ目的で学会(日本動脈硬化学会)が推奨している値です。
原発性高コレステロール血症(家族性高コレステロール血症、Ⅱa,Ⅲ型高脂血症、リポ蛋白リパーゼ欠損症など)、続発性高コレステロール血症(糖尿病、甲状腺機能低下症、ネフローゼ症候群、肝癌、閉塞性黄疸)など
一次性低コレステロール血症(α-リポ蛋白欠損症、無・低βリポ蛋白血症など)
ニ次性低コレステロール血症(甲状腺機能亢進症、肝細胞障害など)