0.2~1.2 mg/dL
● ビリルビンは、ヘモグロビンやポルフィリン体の分解産物です。
総ビリルビンとその分画は、肝臓や胆のう・胆道などの疾患の診断や黄疸の鑑別に用いられます。
総ビリルビンとその分画は、肝疾患の診断、黄疸の鑑別などに重要な検査の一つです。また尿中および糞便中のウロビリン体の測定と合わせて実施することにより、ビリルビン代謝の診断などに有用といわれています。
[ 1~2 mg/dL ] 潜在性黄疸
[ 2~10 mg/dL ] 軽度黄疸
[ 10~20 mg/dL ] 中等度黄疸
[ 20 mg/dL以上 ] 高度黄疸
小球性低色素性貧血、悪液質 など
ビリルビンと腸管循環
赤血球の崩壊によるビリルビンは、主に脾臓や骨髄などで遊離型ビリルビンとして血中へ放出され、間接ビリルビンと呼ばれています。
疎水性(水に溶けにくい性質)のため血中ではアルブミンと結合して肝臓へ運ばれ、ここで主にグルクロン酸抱合を受け水溶性の抱合型ビリルビン、または、直接ビリルビンとなって胆汁に入り腸管に排出されます。
さらに、ビリルビンは腸内細菌により還元されウロビリノーゲンとなり、その一部は腸管から吸収され再び血中に入り体内を循環していきます。
このことを、腸管循環と呼びます。
Coffee break!
腸肝循環は、生体物質や肝臓で代謝される薬物が、胆汁とともに胆管を経て十二指腸管内に一旦分泌されたのち、腸管から再吸収され、門脈を経て肝臓にもどり,肝臓から再度胆汁として腸に排泄される循環サイクルのことです。
ビリルビンは、肝臓から十二指腸に分泌され腸管に達すると、ほとんどは便に混じって排泄されます。この時、2割程度は腸管から再吸収されて、肝臓にもどり再びビリルビンになります。