小腸

解説

● 小腸は、胃や十二指腸で消化された食べ物を、さらに消化、吸収します。

小腸は、十二指腸空腸回腸の3つの部分に分かれ、約6~7メートルあります。

胃から送られた食べ物は、十二指腸空腸でほとんど消化を終え、回腸ではおもに水分や栄養素を吸収する働きをしています。吸収された栄養は、血管(門脈)を通じて肝臓に運ばれます。

消化酵素によって食べ物を分解し、栄養素は絨毛によって吸収し血液中に取り込まれます。小腸は、消化酵素絨毛の豊富な表面積とにより、効率的な消化と吸収を行っています。

小腸のイメージ

もっと詳しく!

小腸は、胃や十二指腸で消化された食べ物を、さらに消化吸収し、消化システムにおいて重要な役割を果たしています。小腸の主な働きについて説明します。


a)消化の継続

小腸は、胃や十二指腸で消化された食べ物を引き継ぎ、消化を継続します。十二指腸からの食べ物は、小腸内でさらに分解され、消化酵素によって炭水化物、脂質、タンパク質などの栄養素に分解されます。


b)吸収の主要な場所

小腸の主な役割は、栄養素の吸収です。小腸の粘膜は、豊富な血管や細かい突起である絨毛(じゅうもう)を持っており、これによって表面積が大幅に増加しています。水分や栄養素は、小腸の絨毛によって吸収され、血液中に取り込まれます。吸収された栄養素は、門脈を通じて肝臓に運ばれ、さまざまな組織や臓器に供給されます。


c)空腸と回腸の役割

小腸は、十二指腸、空腸、回腸の3つの部分に分かれます。胃から送られた食べ物は、十二指腸と空腸でほとんど消化が完了し、栄養素が吸収されます。空腸は比較的長く、栄養素の吸収が主に行われる場所です。回腸は、水分や電解質、ビタミンB12の吸収など、さらなる栄養素の吸収が行われます。


小腸は、胃や十二指腸で消化された食べ物をさらに分解し、水分や栄養素を吸収する重要な役割を果たしています。小腸の絨毛の豊富な表面積と消化酵素により、効率的な栄養素の吸収が可能となります。私たちの健康と栄養摂取において、小腸は欠かせない器官であり、正常な機能が維持されることが重要です。


Coffee break!

 空っぽの空腸と、うねうねした回腸

空腸回腸に明確な境界はありません。

ただ、空腸はよく発達した輪状ひだと長い絨毛を持ちますが、回腸は輪状ひだが徐々に低くまばらとなり、絨毛も低く少なくなります。


ちなみに、名前の由来は、空腸はいつも空っぽだから、回腸は見ためにうねうねと回るようにしているからとのことです。


空腸は、筋肉が活発に動き、勢い良く内容物を押し出して先に進めるため、食べ物が早く通り過ぎてしまい、いつも空っぽなどと言われています。

空っぽの空腸と、うねうねした回腸

小腸の構造

小腸の構造