Rh(D)血液型

解説

● Rh(D)血液型は、ABO式とは異なる種類の血液型・「Rh式血液型」を調べる検査です。

Rh陽性とは「D因子をもつ」という意味があります。この血液型に関するお母さんと胎児の間の不適合が原因で、生まれて間もない赤ちゃんの血球が壊されてしまうことがあります。

Rh陰性のお母さんがRh陽性の胎児を妊娠することを「Rh式血液型不適合妊娠」といい、この妊娠で胎児のRh陽性の赤血球がお母さんの血液に入ると、お母さんの体内で胎児の赤血球を攻撃する「抗D抗体」という抗体がつくり出されてしまうためです。現在では、血液型検査といえばABO式とともに必ずRh式も検査が行われています。


Rh式血液型の抗原には「Cとc」、「Dとd」、「Eとe」という3つの組み合わせがあります。もともとRh陽性といわれていたのは「D因子を持つ」という意味であり、免疫反応の強さからみてもこの組み合わせが命に関わるという点で最も重要なものです。