PSA 前立腺特異抗原

基準値

4.00 ng/mL 以下

解説

● PSAは、前立腺がんで上昇する腫瘍マーカーです。前立腺肥大でも上昇しますが、10.0ng/mlを越える場合には前立腺がんを強く疑います。

血中PSA値前立腺がんで著明に増加し、また、病勢をよく反映して変動することから、診断や予後判定および経過観察の指標となります。前立腺がんは近年、増加の一途をたどり近い将来には現在の2倍以上になる可能性があると予測されています。


前立腺がん患者の測定結果を判断する数値として10.0ng/mlを越える場合には前立腺がんを強く疑い、前立腺肥大症の鑑別から前立腺がんの早期発見、治療後のモニタリングや再発の推測に有用であると考えられています。

高値のときに疑う疾患

前立腺がん、前立腺肥大症、急性前立腺炎

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● 基準値とカットオフ値

PSAの結果を評価するに当たっては基準値カットオフ値(cut-off値)の使い分けに注意する必要があります。

基準値の“4.00ng/ml以下”は健康な男子の上限値を意味しています。

高齢の男性でPSAを測定すると前立腺肥大のため多くの方が陽性になりますが、基準値を超えても直ちに前立腺がんと判断すべきではありません。

前立腺肥大症と前立腺がんを比較した場合、前立腺がんのカットオフ値は、基準値より高値となる傾向が認められています。