赤血球数と東京都の人口

⾚⾎球数について、⾎液検査で示される値は一見すると単なる数字ですが、その実態は非常に興味深いものです。例えば、⾎液検査結果で “500 万 / μ L(500 万 /mm3)” の場合、これは⾎液中に含まれる⾚⾎球の数が1ミリの⽴⽅体内に約500万個存在していることを示しています。これを身近なイメージに置き換えると、東京都の⼈⼝が約1400万⼈(2023年)であることを考えれば、⾎液1ミリの⽴⽅体3つの中の⾚⾎球の数は約1,500万個となり、都内の⼈⼝に近い数となります。繰り返しになりますが、1ミリの立方体が、たった3つですよ!


次に、1センチの⽴⽅体(1cc)内に含まれる⾚⾎球の数を考えます。この場合、答えは約50億個です。つまり、⾎液1センチの⽴⽅体(1cc)2つの中には地球上の全⼈⼝に匹敵するほどの⾚⾎球が存在していることになります。これは驚くべきことで、私たちの体内で行われている生命のプロセスがどれほど複雑で巧妙かを示しています。

この数値を通じて、⾎液中の⾚⾎球の膨大な数が、私たちの身体の中でどれほど活発かつ複雑なプロセスに関与しているかを理解できます。健康状態や病気の診断においても、⾎液中の⾚⾎球数は重要な指標であり、その理解は医学や生物学において不可欠なものとなっています。

計算してみよう!

問題)

血液検査で⾚⾎球数 500 万 / μ Lの場合、1センチの⽴⽅体(1cc)に含まれる赤血球の数は?


答え)

⾚⾎球数 500万 / μ Lは、1 μ L(マイクロリットル)中に、500万個の⾚⾎球があることを示しています。さらに、

1センチの⽴⽅体(1cc) = 1mL(ミリリットル)= 1,000 μ L(マイクロリットル)

よって、1cc(シーシー)は、1,000 μ L(マイクロリットル)であることから

500 万個/ μ L x 1,000μ L = 50 億個

1センチの⽴⽅体(1cc)には、50億個の赤血球が含まれていることがわかります。