胃の中で食べ物の消化は、非常に複雑で時間を要します。胃に入った食べ物は、約2〜3時間かけて混ざり、どろどろの状態になります。果物や野菜は比較的早く胃を通過しますが、お肉や天ぷらなど脂肪分の多い食べ物は約4〜5時間かかります。
そして、舞台は小腸に移ります。小腸は約6〜7メートルもの長さがあり、その内側の粘膜を広げると、なんとテニスコート1面分に匹敵します。ここでは、食べ物はさらに5〜8時間かけて細かく分解され、水分と栄養分の約80%が吸収されます。
次に登場するのは大腸です。これは約1.5メートルあり、約15〜20時間かけて腸内細菌によって食べ物は分解され、水分が吸収され便として排泄されます。最終的に、胃に食べ物が入って、肛門から排泄されるまでに約40時間かかると言われています。
食べ物の種類によっても消化にかかる時間が異なります。果物は約20〜30分、野菜は約1〜2時間、⽩⽶、パンなどの炭⽔化物は約2〜4時間、⾁や⿂などのタンパク質は約 2〜4時間、脂肪や乳製品などの脂質は約7〜8時間かかります。
そのため、夜9時以降に食事をすると、胃や腸に大きな負担がかかるため、おすすめできません。個人差もありますが、できるだけ早めに夕食を済ませることが良いとされています。夜遅くに食べる際は、軽めの食事や消化の良い食べ物を選ぶと良いでしょう。