動脈に静脈血

動脈に、静脈⾎? 

⾎液の循環には、“体循環”と“肺循環”があります。

⼼臓が⾎液循環のポンプの役割をして、肺循環では肺から酸素を取り込み、体循環では全⾝に酸素を供給しています。⾎管の名称は、⼼臓から⾎液を送る⾎管を動脈⼼臓に戻ってくる⾎管を静脈と⾔います。また、肺で酸素を取り込んだ⾎液を動脈⾎、様々な組織で酸素を供給した後の⾎液を静脈⾎と⾔います。


そのため、心臓から肺に向かう肺動脈は名前に“動脈”が含まれていますが、流れている⾎液はすでに酸素が使われているため“静脈血”になります。一方、肺から心臓に向かう肺静脈は名前に“静脈”が含まれていますが、酸素をたくさん含んだ血液を運んでいるため、流れている血液は“動脈血”になります。

奇妙な感じがするかもしれませんが、肺動脈には“静脈血”が流れ、肺静脈には“動脈血”が流れています。

Coffee break!

● 肺循環と体循環

血液の循環には、肺循環体循環があります。

肺循環は、心臓と肺の間を、右心室→肺動脈→肺→肺静脈→左心房というルートで循環しています。

体循環は、心臓と肺以外の身体との間を、左心室→大動脈→全身の器官・組織→上大静脈・下大静脈→右心房というルートで循環しています。

肺循環と体循環