赤血球と変形能

成熟した赤血球は、扁平で両面の中央部がくぼんだ円盤状をしています。大きさは、直径が7から8 μm(マイクロメートル)で、1ミリの約100分の1の大きさです。ただ、赤血球が酸素を全身の組織に運搬するためには、小さいだけではだめです。毛細血管の中を自由に通過できるような“柔らかさ”が重要であり、丸い円盤状の形をしていることにより変形しやすく、自分のサイズよりも細い毛細血管の中を流れてゆくことが出来るのです。

この特性を “赤血球の変形能”と言います。


赤血球は、円盤状の柔らかい構造により、血管内で驚異的な変形を可能にし、毛細血管など狭い血管の中を自由に通過できます。これは、全身の組織に酸素を効率的かつ迅速に供給するための大切な特性です。


赤血球の変形能は、まるで、丸い扁平のおだんごがくねくねとした場所を柔軟に進むかのように、血管内での動きを容易にします。この能力により、赤血球は体内の細い毛細血管を通過して、全身の各組織に酸素を運搬する役割を果たしています。赤血球は、その柔らかさと変形能により血液循環を円滑にし、酸素供給を最適化することができるのです。

赤血球の大きさ

赤血球の大きさ

赤血球と毛細血管

赤血球と毛細血管