血圧測定において、“診察室血圧”と“家庭血圧”の違いが注目されています。
通常、病院での血圧測定は“診察室血圧”と呼ばれ、これは一般的に家庭で測定した“家庭血圧”よりもやや高くなる傾向があります。これは、病院環境において患者が緊張や興奮することが影響していると考えられています。
病院での診察室血圧が高くなる一因は、“白衣高血圧”と呼ばれる現象も関与しています。医師や看護師の存在や医療機器の使用などが患者に緊張感を与え、結果として血圧が上昇することがあります。これが、病院での測定結果が家庭での血圧よりも高くなる理由の一つです。
一方で、家庭血圧の測定はリラックスした状態で行われるため、通常の生活状況に近い数値が得られることがあります。家庭血圧のモニターを使用すれば、日常の変動や特定の状況下での血圧の変化をより正確に把握することができます。
一般に、診察室血圧と家庭血圧の両方が重要であり、これらのデータを総合的に評価することが、適切な血圧管理に役立ちます。医療機関での測定結果が高めでも、定期的に家庭血圧を測定することにより日常の血圧変動を把握し、医師との協力で適切な血圧管理に取り組むことが、健康維持と病気の予防に大切と考えられます。
a)診察室血圧(mmHg)(診察室で測定する血圧)
b)家庭血圧(mmHg)(家庭で測定する血圧)