膵臓の消化

膵臓は、なぜ自分の膵臓を消化しないの?

膵臓は、私たちの消化系において重要な役割を果たしています。膵液と呼ばれる消化液を分泌し、その中には食物の消化を助けるための消化酵素が含まれています。興味深いことに、膵液の消化酵素は炭水化物、蛋白質、脂肪の分解に役立ちますが、自分の膵臓を消化することはありません


膵液中の消化酵素は非常に強力で、消化の過程で重要な役割を果たしています。しかし、アミラーゼやリパーゼ以外の膵液に含まれる消化酵素は、膵臓から分泌される前は不活化されており、自分の膵臓を消化することはありません。


膵臓内にはトリプシノーゲンやプロエラスターゼといった消化酵素が存在し、これらの酵素は、膵液として十二指腸に分泌された時に初めて活性化され、強力な消化酵素(トリプシンやエラスターゼなど)として働くことができるのです。この仕組みによって、膵液が自分の膵臓を消化することを防ぐことができます。


このような仕組みは非常に優れており、膵液の強力な消化酵素は膵臓内では不活性されているため、膵臓が自身を消化することなく食物のみを消化しているのです。

膵臓のイメージ

膵臓の構造

膵臓の構造

膵液の流れ

膵液の流れ