尿中蛋白定性

基準値

(-;陰性)

解説

● 尿中蛋白定性は、尿に含まれている蛋白質の量をはかり、腎臓の病気を早期に発見し、治療の効果をみる検査です。腎疾患や尿路疾患など一般的なスクリーニング検査として用いられます。

腎臓の病気(糸球体腎炎、ネフローゼ症候群など)で出てくる蛋白尿を腎性蛋白尿といい、「糸球体性蛋白尿」と「尿細管性蛋白尿」の二種類に分類されます。

いずれも蛋白尿が持続的に、かつ比較的たくさん出る傾向にあります。


一方、健康な人でも蛋白尿がでることがあります。具体的には、過激な運動精神的ストレス多量の肉食熱い湯での入浴後月経前などには一時的に蛋白尿がみられることがあります。「起立性蛋白尿」という現象があり、お子さんに多くみられます。立ち上がったときに蛋白尿が出て、安静にして寝ていたらなくなってしまうのです。しかしこれらはいずれも一時的なもので、蛋白の量も少ないのがふつうです。

陽性のときに疑う疾患

糸球体性蛋白尿

糸球体腎炎、腎不全、尿毒症、ネフローゼ症候群、腎硬化症、膠原病、IgA腎症

糖尿病 など

尿細管性蛋白尿

アミロイドーシス、妊娠中毒 など