● 頭部MRI検査は、強力な磁場と電波を使用して、脳腫瘍、脳出血、脳梗塞など頭蓋内の病気を調べる最も有効な画像診断のひとつです。
CT検査は放射線を使用するに対し、MRI検査は強力な磁場とラジオに使われているような電波を用いて体内の状態をみる有効な検査です。頭部MRI検査では、脳の実質、脳梗塞、脳出血、腫瘍、脊髄、骨、眼窩、副鼻腔など、脳の状態を診断することができます。
MRI検査は、放射線を使用していないので被ばくの心配はありません。
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍等、脳奇形、外傷 など
MRIは検査の条件を変えることでいろいろな写真の撮り方ができます。
現在、よく用いられるのは、「T1強調画像」、「T2強調画像」」、「フレアー画像」の3種類と、超急性期の脳梗塞の診断に「拡散強調画像」という写真の撮り方があります。
これら画像を組み合わせることによって、脳梗塞や脳出血、その他の変性疾患の診断を行います。
a)T1強調画像
解剖学的構造がとらえやすく、形態異常を発見しやすい。
CTと同様に水が黒色で、脳が灰色に見える。
b)T2強調画像
多くの病変が白く写るので、病変の拾い出しに有効である。
T1強調画像を白黒逆転させたように見える。
c)フレアー画像
脳脊髄液が低信号で、脳溝や脳室に接する病変の診断に有効である。
脳梗塞の病巣がよりはっきりわかる。
d)拡散強調画像
新しい脳梗塞が非常に早い時期からわかる。
超急性期脳梗塞を検出するのに、拡散強調画像が最適である。