γ-GTP γ-グルタミルトランスペプチダーゼ

基準値

男性 80 U/L以下

女性 30 U/L以下

解説

● γ-GTPは、代表的な肝機能の指標の一つです。肝臓や胆道系の障害のスクリーニングに用いられ、胆汁うっ滞や、アルコール性肝障害、薬剤性肝障害で上昇します。

γ-GTPは、ある種の薬物(主にジアゼパム、フニトイン、フェノバルビタールなどの向精神薬)やアルコールなどにより血中濃度が上昇します。

この変動は、肝臓の逸脱酵素であるAST(GOT)やALT(GPT)などのトランスアミナーゼとは全く異なる動きを示します。


γ-GTPは、アルコール性肝障害薬物性肝障害において特に上昇しますが、必ずしもその値が障害の程度を反映するわけではありません。ASTやALTに比べて著しい高値を示すときは、ほとんどがアルコール性肝障害ですが、まれに薬物性肝障害の場合もあります。

高値のときに疑う疾患

アルコール性肝障害、薬物性肝障害、肝内胆汁うっ滞、急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌、過栄養性脂肪肝 など

低値のときに疑う疾患

低値側の臨床的意義は少ない。

Coffee break!

● 肝臓に関連した血液検査の項目

肝臓に関連した血液検査の項目
肝臓に関連した血液検査の項目