35.0 U/mL 以下
● CA125は、おもに卵巣がんで上昇する腫瘍マーカーです。子宮内膜症と子宮筋腫を区別するときにも用いられます。
CA125は、大人の卵巣、子宮内膜、腹膜や胸膜などに存在する物質です。これらの臓器・組織のがんや炎症では、CA125が通常よりも非常に多く産生されます。とりわけ「漿液性卵巣がん」という、卵巣がんのひとつに極めて高い確率で陽性となることが知られています。
その他にも子宮がんといった婦人科のがん、あるいは肝臓・胆道・膵臓のがんにおいても診断や治療に役立つことがあります。
このように、腫瘍マーカーとしての役割だけではなく、最近ではCA125が子宮内膜症の診断や治療をするうえでも利用されるようになってきました。子宮内膜症でCA125が陽性になる確率が高いということは以前から知られており、子宮内膜症と子宮筋腫を区別するとき、および子宮筋腫の患者さんに対して手術をするべきかどうかを判断する目安となります。
また、CA125は性周期の影響を受け、月経中と妊婦(とくに初期)は高い値となります。そのため、月経や妊娠の有無を確認することも大切です。
卵巣がん、子宮体部がん、肝細胞がん、胆道がん、膵臓がん、子宮内膜症、腹膜炎、胸膜炎 など
(月経中および妊婦も軽度上昇します)