カルシウム(Ca)

基準値

8.4~10.4 mg/dL

解説

● カルシウムは、人体に必要な電解質(イオン)の一種で、骨代謝だけではなく筋収縮に関わるミネラルです。体内のカルシウムの約99%は骨や歯に蓄えられています。

カルシウムは、骨や歯の形成だけではなく筋収縮、血液凝固にも必須な物質です。

生体内のカルシウムは99%が骨、歯などの硬組織に貯蔵されており、血中に現れるのはごく一部であり、血中濃度は厳密にコントロールされています。

血清カルシウムの働きはナトリウムとカリウムとの拮抗作用、浸透圧の調節、筋肉や神経の興奮度の調節、血液凝固や酵素活性を賦活化させるなどの役割があります。

高値のときに疑う疾患

ビタミンD過剰、原発性副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能亢進症、悪性腫瘍(骨転移またはPTHrP等の体液因子による)、サルコイドーシス、結核 など

低値のときに疑う疾患

ビタミンD欠乏症および活性化障害(くる病)、吸収不良症候群、ネフローゼ症候群、大理石病 など