AST(GOT) アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ

基準値

10~40 U/L

解説

● AST(GOT)は、代表的な肝機能の指標の一つです。肝細胞が障害されると血中に増加してきますが、骨格筋、心筋、赤血球などの破壊でも上昇をみることがあります。

AST(GOT)は相対的には肝臓に最も多く含まれるため、主に肝疾患の診断に用いられています。しかし、ALT(GPT)が肝臓に特異的であるのに対し、ASTは、肝臓骨格筋心筋腎臓赤血球など多くの臓器組織細胞中に含まれ、これらの障害で上昇することがあります。

高値のときに疑う疾患

劇症肝炎、ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、アルコール性肝炎、慢性肝炎(活動型、非活動型)、肝癌 肝硬変、胆汁うっ滞、閉塞性黄疸(一般に急性・慢性肝炎ではALTがASTを上回り、肝硬変や肝癌ではASTの方がALTよりも上昇すると言われています)。

低値のときに疑う疾患

低値側の臨床的意義は少ない。