ALP アルカリフォスファターゼ

基準値

38~113 U/L

解説

● ALP(アルカリフォスファターゼ)は、肝臓や腎臓、腸粘膜、骨などに分布し、肝障害、胆汁うっ滞や骨疾患、妊娠等で上昇します。

ALP(アルカリフォスファターゼ)は、肝臓や腎臓腸粘膜などに分布し、肝障害や胆汁うっ滞や骨疾患などこれらの組織に異常がある場合や妊娠で上昇します。

通常は、スクリーニングとしてALPの総活性を測定し、異常値をみた場合にALPアイソザイム(ALPの分画)を測定し損傷した臓器を推定します。

高値のときに疑う疾患

肝疾患(肝硬変、肝細胞癌、慢性肝炎)、胆道系疾患、骨疾患、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全 など。小児、思春期では健常人でも骨型ALP(ALP3型)が高値となることがあります。

低値のときに疑う疾患

先天性疾患の一部(Hypophosphatasia)

もっと詳しく!

ALPアイソザイムは6種類あり、それぞれに臓器特異性があります。

全てのアイソザイムが一度に認められるわけではなく、1~4種類のアイソザイムが病態に応じて増加します。

aALPアイソザイム1,2型

  肝臓や胆道系疾患で上昇します。

bALPアイソザイム3型

  小児~思春期のALPの主体。骨新生やさまざまな骨疾患で上昇します。

cALPアイソザイム4型

  妊娠時やまれに悪性腫瘍で上昇することがあります。

dALPアイソザイム5型

  血液型B型、O型の患者に多く出現し、高脂肪食の摂取後に認められます。